渋谷で掲げた循環と文化の旗印を世界に広げていくことはできないか?

プロジェクト名 chapter 2 − 渋谷肥料 / 渋谷土産 −
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chapter 2は、渋谷で掲げた循環と文化の旗印を世界に広げていくことはできないか?という問いから生まれたプロジェクトです。サーキュラーエコノミー(循環型経済)に基づいたヒト・モノ・おカネの循環と地域ブランディングにつながる文化的なムーブメントの創出によって、都市と地域の「いらないもの」と「いまあるもの」の第二章を生み出すことで、人の創造性を刺激する新しいセオリーをモデル化して展開していきます。

何にチャレンジするのか?

chapter 2を構成する「渋谷肥料」と「渋谷土産」の事業展開を進めていきます。

 

「渋谷肥料」は渋谷を「消費の終着点」から「新しい循環の出発点」にシフトできないか?という問いを掲げるプロジェクトです。渋谷の卸売店・小売店・飲食店・宿泊施設などから排出される生ごみを肥料・堆肥化し様々な商品を生み出すことで、都市における廃棄→再資源化→供給→生産→商品化→流通→体験の循環に新たなモデルを確立します。生ごみから肥料を作る先にこれまで「サーキュラーキット」、「サーキュラーコスメ」、「サーキュラースイーツ」という三つのアウトプットを生み出してきました。

 

一つ目の「サーキュラーキット」は渋谷の飲食店などから出た事業系の生ごみを堆肥として再生し、植物のタネや土と組み合わせた栽培キットです。現在は可動式の大型のプランター(レイズドベッド)を開発する事業者様と連携をして、屋上を有効活用したい中小規模の事業様をターゲットに据えて都心のオフィスビルの屋上に”必要な時に、必要なだけ、必要な組み合わせの”移動式の畑を設置できるビジネスモデルの実装にチャレンジをしています。

二つ目の「サーキュラーコスメ」は大都市ならではの”地産地消”を体現したプロダクトです。渋谷の大型複合施設から出た生ごみを同じ施設内で堆肥化し、屋上でハーブを栽培するために活用します。実証実験で収穫したハーブをブレンドしたオリジナル石鹸(cre-cle)をつくるワークショップを開催することで、製品と体験を同時に提供するモデルをテストしました。また、企業様と共同で生ごみの肥料化と屋上での栽培・収穫・製品化を一貫して実施したり、大手不動産会社様が取り入れている「室外機芋緑化システム」のプロジェクトサポートの一環として、収穫したさつま芋から製品を作ることにもチャレンジしています。今後は都市における新しいふるさと納税の返礼品として、駅からすぐ近くで農業体験と地産地消、屋上でのキャンプができるプログラムへと進化させていきます。

三つ目の「サーキュラースイーツ」は、都市と地域を結び廃棄物の再利用+農作物の6次化+フードロスの削減を同時に実現する食品産業モデルです。大都市の大型商業ビルから排出された生ごみを肥料に再生し農作物を育てるために使用し、収穫した農作物は生ごみの排出元のビルが再び仕入れることで都市部へと還る仕組みを整備します。仕入れた農作物は大都市の流行の発信力を生かして6次化し高付加価値の商品を生み出します。さらに開発する商品にはフードロスを削減する創意工夫を取り入れることでそもそもの廃棄を減らし、農作物の生産→流通→商品開発→サービスまでを一貫した循環型社会モデルの視点で提供することに取り組んでいます。

 

もうひとつの「渋谷土産」は“わたしの好きな渋谷”の秘められた力で、渋谷をさらに魅力的な街にするには?という問いを掲げるプロジェクトです。都市や地域が抱える課題に対して、渋谷発の新たなコンセプチュアル・プロダクト(お土産)の力で文化的なムーブメントを生み出し、地域の魅力を形→体験→文化にするプロセスを確立させることで、渋谷にとどまらず他都市や他地域の魅力を再発見するチャレンジを展開していきます。これまでに私たち自身が足を運び発見した渋谷の魅力から10種類程度のコンセプトを生み出し、プロトタイピング→アウトプット創出に取り組んできました。

特に力を入れているのが、再開発によって解体される建物の一部を素材にした「まちや建築の『なくなる』と『うまれる』の間にある可能性を追求する」プロダクトブランド「ma_(建築土産)」です。現在は東急建設様のご協力のもと、2020年3月に惜しまれながら閉館した東急百貨店東横店の解体コンクリートを素材とした製品を開発しています。第一弾製品の「ma_ desk organizer」は、2024年4月22日(月)〜2024年5月23日(木)の期間でCAMPFIREにてクラウドファンディングを実施し、総額1,189,950円(達成率118%)のご支援をいただくことができました。

 

建築の「なくなる」と「生まれる」の間にある新しい可能性を追求することで、建物を解体するか保存するかという二項対立にとどまらない人と建築との新しい関わり方を渋谷から生み出し、再開発で建物が解体されて渋谷の風景が移り変わっても、その名残のある製品が手元に届いて実際に生活者の方々の暮らしの中で使われていくことを目指しています。

 

chapter 2では、これまで「渋谷肥料」と「渋谷土産」で進めてきた事業をより広い地域に展開していくことにチャレンジしていきます。現在プロジェクトは渋谷を中心に展開をしていますが、今後5年以内に東京の他エリアや札幌・仙台・大阪・京都・福岡といった大都市と周辺地域を結ぶサーキュラーエコノミーの経済圏を創出します。特に「サーキュラースイーツ」の事業モデルにおいては、日本でもバイオマス発電を応用して肥料を製造する事業者が全国で120近く存在することから、この仕組みを将来的に渋谷だけでなく日本の様々な地域で実施をすることができます。また、ma_(建築土産)も全国に13,637件(2023年5月23日時点)存在する登録有形文化財を軸に、全国の名建築や伝統建築に関して、建物の解体か保存かという二項対立にとどまらない人と建築との新しい関わり方を渋谷から生み出していくことにつながります。プロジェクトを拡大することで、私たちは循環型経済・都市の地域の関係人口・新たな文化的なムーブメントの3点を創出する仕組みを全国各地に展開します。

なぜチャレンジするのか?

都市と地域の「いらないもの」と「いまあるもの」を捉え直し、動的な仕組みを実装することで、渋谷をはじめとした都市を消費の終着点から、人の創造性を刺激し新たなセオリーを生み出す出発点にシフトさせていきたいからです。

 

▼問い – 役に立たないよね、無理だよねと思われていることも、視点を変えると新しい可能性が生まれるのではないか? 渋谷はいま目覚ましい発展を遂げ、国内外から注目を集める国際都市です。その一方でハロウィンをはじめとしたイベント後のごみやフードロス、消費行為に伴う廃棄量の増加などのごみの問題に悩んでいたり、再開発に伴い都市全体がコンサバティブな方向から抜け出せず新しい文化を生み出しづらくなっているといった声も聞かれます。 こうした現状に対して、その土地にある「いらないもの」と「いまあるもの」を捉え直すことが、新しい可能性を生み出す一歩につながるのではないでしょうか。例えば日本人は人の多さに煩わしいと感じることの多いスクランブル交差点ですが、周囲のビルや遊歩道からは外国人観光客が美しい風景を見ているかのように交差点を渡る群衆を夢中になって撮影をしており、今やインバウンド向けの観光スポットになっています。このように思い込みを外すことで都市や地域はまだまだ新しい可能性を追求できると考えています。

 

▼問い – 新しい視点を活かすためには「循環」の仕組みづくりと「文化」のムーブメント創出が鍵を握るのではないか? その土地にある「いらないもの」と「いまあるもの」を活かすために鍵を握るのが「循環」の仕組みづくりと「文化」のムーブメント創出です。例えば渋谷のごみ問題を考えた時、ごみとして処分されたものが新しく生まれ変わり、人の手に届くことが実感できる「循環」の仕組みを普及させていくことで、渋谷は「消費の終着点」から「新しい循環の出発点」にシフトすることにつながります。同様に都市や地域で生じている「何だか気になる」事象が自分の”好き”と結びついているという考え方の元で肯定的に文化のきっかけと捉えることで、例えばストリートカルチャーが今やアートとして認知されるようになったように、今起こっている現象から新しいムーブメントを生み出すことが可能になります。

 

▼問い – 循環」の仕組みづくりと「文化」のムーブメント創出にはシンボリックなアウトプットが有効ではないか? そうした中でひとつシンボルとして手に取れるプロダクトが存在すると、社会がより「循環」と「文化」を実感しやすくなります。循環の仕組みと文化的なムーブメントから生まれたシンボリックなアウトプットが店舗などを通じて広く普及することは、身近な日常の風景が変わること、すなわちそれは世界が少しずつ・確実に変わっていくことの証明でもあります。実際に渋谷肥料と渋谷土産の両プロジェクトでは、これまでに渋谷の10ヶ所のエリアで事業系生ごみから肥料をつくり解体コンクリートを資材としてご提供いただいたほか、累計30社を超える企業と取引・共創を実施し、20超の製品をリリースしてきました。同時にNHKや日本テレビ、フジテレビ、日経新聞など累計50を超えるメディアに出演し、SHIBUYA QWS Innovation協議会主催のピッチコンテスト「QWSステージ」では過去7回受賞しました。2020年度には東京都のイノベーション・エコシステム形成支援促進事業に採択をいただき全12社と渋谷エリアでの実証実験を行いました。2024年には環境省の「令和6年度 食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業等」に採択をいただき「サーキュラースイーツ」を渋谷・東京・埼玉・茨城・栃木・湘南を軸に展開していきます。

 

▼問い –「いらないもの」と「いまあるもの」から新しいセオリーを生み出すことは、人々の創造性を刺激し、都市と地域の”chapter 2”(第2章)を作り出すのではないか? このように、都市と地域の「いらないもの」と「いまあるもの」を捉え直し、動的な仕組みを実装することは、渋谷をはじめとした様々な地域で人の創造性を刺激し、新たなセオリーを生み出すことにつながると考えています。私たちchapter 2のチャレンジが「都市型のサーキュラーエコノミー(循環型経済)」とコンセプチュアルなプロダクトを軸にした文化的なムーブメントの創出のモデルケースとなることで、「自分たちの地域を何とかしたい」「自分たちだったらもっとこういったことができる」という思いを持った人たちの背中を押し、各地で人がワクワクする仕組みと取り組みが広がっていくことにつながります。渋谷で生まれた都市と地域の”chapter 2”(第2章)を様々な地域に広げていくことで、人が自分自身の生き方と挑戦を前向きに捉えていける社会をつくることを後押ししていきたいです。

どのようにチャレンジするのか?

2024年

8月
1)サーキュラースイーツ®のコンセプト設計 渋谷肥料のサーキュラースイーツ®に関する量産向け製品コンセプトをチームでワークショップを実施しながら形にしていきます。採択をいただいた環境省「令和6年度 食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業等」における「部門Ⅱ 食品廃棄ゼロエリア推進方策導入モデル事業」に基づき、プロジェクトメンバーだけでなく協働をいただいているパティシエやデザイナーの方々とも議論を重ねて、プロジェクトの目指す姿とマーケットのニーズを捉えた商品のコンセプトをまとめます。

2)ma_(建築土産)の試作型制作 渋谷土産のma_(建築土産)に関する製品の試作型を制作します。6月にCAMPFIREにてクラウドファンディングを実施したma_(建築土産)の返礼品の製造のため、工場の方々と共同で製品用の型を試作します。まずは試作用の型を数点制作し、本製品に最適な素材や工法を検証します。

3)融資を軸とした資金調達 製品の製造やブランディング、販路開拓のために必要な資金を賄うために日本政策金融公庫の新創業融資制度を軸とした資金調達を実施します。公庫での資金調達が成功した際は、その実績を活かして信用金庫や地方銀行でも追加の融資を実施することで、渋谷に限らず東京屋より広い範囲で商品を販売していくために必要な体制を築きます。

 

9月
1)サーキュラースイーツ®の製品試作 8月に検討したコンセプトに基づいて、実際に販売する商品を試作していきます。サーキュラースイーツ®の仕組みに基づいた茨城県産の紅はるかを生かしたスイーツを3レシピ程度開発し、QWSでヒアリングと合わせた試食会を10数人程度を対象に実施して、実際に販売する製品を決定します。

2)ma_(建築土産)のパッケージデザイン ma_(建築土産)のパッケージデザインを決定します。高級品に相応しい化粧箱をベースにしながら、解体コンクリートを生かした製品の特徴を反映したシックなデザインのパッケージをデザイナーの方と共同で制作します。

3)プロジェクトのMVVの再設計 今後の事業拡大を見据えて、プロジェクトのMVV(Mission VIsion Value)を再設定します。メンバーとは既に議論を重ねており、ワークショップを通じてまとめていくことで、プロジェクトの目指すべき姿・存在する理由・提供できる価値を改めて整理します。MVVを再設定することで、プロジェクトが大切にすべきことを明確化し、事業の拡大や共創のアプローチ、組織の強化に活かしていきます。

 

10月
1)サーキュラースイーツ®のブランディング作業 サーキュラースイーツ®の製品ブランディングに関して、ネーミング、ロゴデザイン、パッケージデザインを実施します。パッケージはサーキュラーエコノミーの観点から間伐材を素材として活用し、高級感とプロジェクトのコンセプトを両立させることを目指します。

2)ma_(建築土産)の型製造 試作した型に基づいて、本製品用の型を製造します。12月の出荷を見据えて工場と連携をしながら型を作り、完成後に解体コンクリートを使用した実際の製品製造も開始します。

3)ECサイトの立ち上げ準備と小売店への販路開拓 サーキュラースイーツ®とma_(建築土産)を販売するためのECサイトをそれぞれ準備します。ECサイトは商品を販売するだけにとどまらずその背景にあるストーリーやプロセスを伝えていくことで、プロジェクトのコンセプトを活かした商品展開と情報発信を実現します。

坪沼 敬広

プロジェクトリーダー / コンセプトデザイナー

坪沼 敬広

プロジェクトリーダー / コンセプトデザイナー

コンセプトデザイナー。クリエイティブ・デザイン・コンセプトメイキングについての理論と方法論を駆使し、プロダクト開発・事業展開・ブランディングなど多方面でクライアントの課題解決に携わる。SHIBUYA QWSで2019年に渋谷肥料、2020年に渋谷土産の2つのプロジェクトを立ち上げ、現在は代表として両者の全体コンセプト設計と各プロダクトのディレクションを手がけている。2021年に合同会社渋谷肥料を設立。

清水 虹希

プロジェクトメンバー

清水 虹希

プロジェクトメンバー

2002年東京生まれ。慶應義塾大学総合政策学部在学中。高校1年次に食品ロス問題を探求し始める。オーストラリアへの1年間の留学やフードバンクでのボランティア活動、ワークショップ運営などの経験を経て、渋谷肥料プロジェクトに参画。大学では食品ロス問題と持続可能なサーキュラーエコノミービジネスに関する研究している。

野田 英恵

プロジェクトメンバー

野田 英恵

プロジェクトメンバー

貧困問題への関心からミャンマーなどでソーシャルビジネスに関わる。現在は持続可能社会の実現を掲げる企業で見習いコンサルタントとして修行中。STRENGTH FINDERによる自己分析の診断では共感性が強みとのこと。

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合同会社渋谷肥料

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合同会社渋谷肥料

渋谷肥料は渋谷を「消費の終着点」から「新しい循環の出発点」にシフトできないか?という問いを掲げるプロジェクトです。事業ごみが7割を占める渋谷の卸売店・小売店・飲食店・宿泊施設などから排出される生ゴミを肥料・堆肥化し、「サーキュラーキット」「サーキュラースイーツ」「サーキュラーコスメ」の3つのソリューションを生み出すことで、都市における廃棄→再資源化→供給→生産→商品化→流通→販売→体験の循環に新たなモデルを確立します。

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渋谷土産プロジェクト

「渋谷土産」は“わたしの好きな渋谷”の秘められた力で、渋谷をさらに魅力的な街にするには?という問いを掲げるプロジェクトです。都市や地域が抱える課題に対して、渋谷発の新たなコンセプチュアル・プロダクト(お土産)の力で文化的なムーブメントを生み出し、地域の魅力を形→体験→文化にするプロセスを確立させることで、渋谷にとどまらず他都市や他地域の魅力を再発見し、新たな地域ブランディングを実現していきます。

 

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