ゴミ拾いを21世紀の遊びにするには?

プロジェクト名 ゲーム感覚ゴミ拾いイベント「清走中」
#清走中#ゴミ拾い#海洋ゴミ問題#ゲーミフィケーション
清走中は、ゴミ拾いにゲーミフィケーションを融合したゲーム感覚ゴミ拾いイベント。

チームで協力して拾ったゴミの種類や重量、スマートフォンで通達されるミッションの達成度などがポイント換算され、上位チームには豪華景品が贈呈される。ポイ捨てされたゴミがアイテムに変わり、街全体がゲームエリアとなるような世界観を演出することで「楽しさ」を入口にゴミ問題について考える機会を提供できる近未来の環境教育コンテンツ。

何にチャレンジするのか?

清走中はゴミ拾いにゲーム性を融合させた、ゲーム感覚のゴミ拾いイベントです。

チームで協力して拾ったゴミの種類や重量、LINEを通じて通達されるミッションの達成度などをポイント換算し、上位チームにはスポンサー企業様から豪華景品が贈呈されます。

ポイ捨てされたゴミがアイテムに変わり、街全体がゲームエリアとなるような世界観を演出することで「楽しさ」を入口にゴミ問題について考える機会を提供できる環境教育コンテンツです。

清走中を日本全国、そして世界中で開催することにより、「ゴミ拾い=ボランティア」、「ゴミ拾い=意識が高い人がする活動」という既成概念を壊し、ゴミ拾いが遊びのように親しまれる世界を創造します。

なぜチャレンジするのか?

近年、世界中で社会課題解決に向けて様々な活動が展開されています。中には、デモや署名といった正義感や使命感が先行する活動もありますが、それらは環境問題のような多くの人の行動変容が必要不可欠な課題に対してはどれほど効力を発揮するのでしょうか。

「意識高いね」「なんか難しそう」

と思われて終わってしまう活動も多いのではないでしょうか。

童話「北風と太陽」に象徴されるように、無理やり他人の行動を変えることは難しく、仮に変わったとしてもその人の意思に基づいた行動でなければそれは持続しません。

だからこそ僕は、“正しさ”が先行した意識の高い活動ではなく、“楽しさ”を入口として正しさを学ぶことができる活動が人々を動かすと考えています。この理念に基づき、僕たちは清走中を社会に浸透させ、将来的にポイ捨て人口が自然と減少していく仕組みを構築します。そして、清走中を通じて社会に楽しさの重要性を発信していきます。

どのようにチャレンジするのか?

私たちは、2022年5月3日(ゴミの日)に「清走中渋谷編」を開催し、清走中を渋谷における新たな「遊び」に昇華させます。

まず2月・3月は、イベント運営に必要な資金を集めるべく、清走中の応援団となってくださる企業様を探したいと考えています。「渋谷のポイ捨て」という長年の課題の解決に“楽しさ”の力を用いて挑むには、渋谷区の課題解決を本気で志す企業様との共創が必要不可欠です。清走中で拾ったゴミから製品を作ったり、企業様から参加者への景品を提供してもらったりと様々なコラボレーションを通じて課題解決を目指します。

そして、同時進行でクラウドファンディングの実施も考えています。昨年までは全くお金をかけることができなかったイベントコンテンツのクオリティを向上させ、映像制作や備品も含めた演出の部分にも力を入れることで清走中が生み出せるワクワクを最大化できると考えています。実施にあたり、QWSに所属されている皆様の知見や人脈を活用させていただき、より大きなムーブメントに育てていきたいと思っています。

4月は、2か月間で集めた資金と人脈をもとにチームメンバーとイベントの準備に勤しみたい。イベント内で渋谷の街を最高にワクワクするゲームエリアに変化させるためにも、連日QWSに入り浸り、街全体を研究していきたいと思っています。

この3か月間を経て、5月3日、渋谷区を清走中のゲームエリアとしてハックし、最高にワクワクする時間を創ります。

プロジェクトメンバー

山内結斗

清走中事業部

山内結斗

清走中事業部

2004年静岡県浜松市生。千葉大学の理系生。社会課題解決に取り組む兄の姿を見て「自分も一緒にやりたい」と思い、2023年大学進学と同時に兄の会社に入る。有楽町マルイの「エシカルな暮らしLab」のスタッフ、清掃中事業部に所属し今後は、主に清掃中のメンバーとして活動。楽しさからの関心で日本中に清走中やゴミ問題を広めること、新たな方向性を生み出す事に努めていく。

山内萌斗

弊社代表

山内萌斗

弊社代表

2000年静岡県浜松市生。静岡大学情報学部行動情報学科2年次休学中
大学1年次に東大起業家育成プログラムでシリコンバレーを訪れた際、人類の存続に必要不可欠な「must haveな事業」をつくることを決意し株式会社Gabを創業。現在3期目。「社会課題解決の敷居を極限まで下げる」をミッションにフォロワー3.7万人のInstagram「エシカルな暮らし」の運営、ゲーム感覚ゴミ拾いイベント「清走中」の展開をしている。

応援コメント

誰しもが嫌がる「ゴミ拾い」に、たくさんの若者がお金を払ってでも参加したいと思わせる革新的な仕掛けとコンテンツパワーに驚かされました。21世紀における日常の風景になるように、渋谷をきっかけにして、世界中の都市でこの取組を広げるためにもサポートしていければと思います。
世界中にゴミ拾いラバーが1人でも増えますように!
&Co.,Ltd. 代表取締役/Tokyo Work Design Weekオーガナイザー横石崇

リーダーインタビュー

あなたの[問い]は、どのような未知の価値に繋がると考えますか?

私の問いは、これまで「ボランティア活動」として行われたゴミ拾いを「遊び」に昇華させることで、ゴミ問題への興味のハードルを下げることができると考えている。


近年、清走中と同様に社会課題解決へ向けて世界中で様々な活動が展開されている。しかし、その中にはデモや署名といった正義感や使命感が先行する排他的な活動もある。たしかに、こういった活動は、政府の方針や法律などの大きな枠組みを変えるようなファーストアクションとしては最適かもしれない。

しかし、こうした活動は、大衆の行動変容が求められる環境問題のような社会課題に対する本質的な変化を生むことはなく、意識の高い層だけの活動にとどまる活動になってしまうのではないかと考えている。

こうした背景を踏まえ、私は「正しさ」が先行した意識の高い活動ではなく、「楽しさに正しさが融合した活動」が人々を動かすと考えている。だからこそ、楽しさを入口としてゴミ問題を学ぶことができる清走中を通じてゴミ拾いの楽しさを社会に伝播させ、将来的にポイ捨て人口が自然と減少していく仕組みを構築したいのだ。


また、私は清走中を「発明品」と捉えている

この真意に、「人類の好奇心を拡張する発明家になりたい」という想いがある。正直なところ、ポイ捨て問題の解決に生涯を捧げるつもりはない。自分の人生を捧げてゴミ拾いをし続けるよりも、自発的にゴミ拾いをする人を1人でも増やす方が、大規模かつ持続的な解決を可能にすると考えている。総じて「難しそう」「つまらなそう」と思われていた事象に対し、ワクワクというエッセンスを加え、興味を持つハードルを下げることで、1人でも多くの人の人生におけるワクワクの総量を増やすことができる発明をし続けたいのだ。


最後に、もしも問いの次元を「プロジェクト」から「人生」まで上げるとすれば、「“楽しさ”を入口に“正しさ”を学べる発明をするには?」という問いを紡ぐことができるかもしれない。社会に溢れる不条理に対して声を発することは重要だ。しかし、声を発するだけでなく、多くの人を巻き込み、大きなムーブメントに進化させなければ社会は変容しない。それには「正しさ」だけではなく、「楽しさ」が必要不可欠な調味料であり、その調味料を加えることができる人がまだまだ少ないからこそ、この問いに挑戦する価値は大きいと考えている。これが私の問いが生み出す未来の価値である。

あなたの「問いの感性」は、どのような経験を通じて育まれましたか?

私が「問い」という概念を初めて意識したのは、小学校5年生の頃。父の転勤で10年間過ごした東京を離れ、誰も友達のいない長野の小学校に転入したため、一時は不登校になってしまうほど学校に馴染むことができなかった。

そんな当時、唯一の楽しみだったのが本を読むことだった。中でも、恋愛小説がお気に入りで、漠然と「恋愛」という概念に好奇心を抱いていた。そこで直面したのが、「クラスメートの好きな人を知るにはどうすればいいのだろうか」という問いだった。

この解決のため、「RP」(=恋愛プロジェクト)を立ち上げ、総力を上げて学年全員の恋愛事情を調査・拡散するようになった。いつしか、つまらなかった学校が休み時間や放課後は毎日友達と夢中になって活動をするほど楽しい場所になっていた。

中学3年生の頃には、趣味だった新聞スクラップの影響で政治に関心を持っていたため、公民の授業が始まるのを楽しみにしていたが、周囲がつまらなそうにしているのを見て、「多くの人が政治に興味を持たないのはなぜだろう?」という問いを抱き、選挙カーを自転車で追いかけて政治家に突撃し、想いを訴えたこともあった。いつしか、集めた名刺を見せながらそれぞれの政治家の個性について熱弁すると、自然と興味を持ってくれる友達が増えていた。それから歳を経るにつれて、問いのベクトルがゴミ拾いに向くようになり、清走中が生まれた。


これらの活動に共通するのは、いずれも「つまらない」を「ワクワク」に変えてきた、ということだ。

そして、これこそが私の問いの感性の原点となっている経験であり、思考の軸でもある。私は、父が会社員で母が専業主婦、友達にも恵まれ、何不自由のない環境に囲まれ、世間一般の感覚でのびのびと生きてきた。もともと環境問題にも興味があったわけではないし、今も特段環境意識が高いわけではないので、喉が渇けばペットボトル飲料を買うし、お肉も大好きだし、ポイ捨てされたゴミもトングと袋がないと拾わない。これまでは幼少期から海外経験を積んでいないことや特殊な原体験がないことにコンプレックスを感じていたが、最近はむしろそれが強みなのではないか、と考えている。たしかに社会に新たな風を吹き込むのは先述したような人たちかもしれない。

しかし、実際に社会を担っているのは2:6:2の法則でいう6割の人々であり、彼らが動かないと大きく世界が変わることはないだろう。つまり、私の強みは、ごく一般の環境で育ったからこそ、6割の人々の感覚に近い問いを紡ぐことができることなのだ。今でも私は、同世代と同じようなYouTubeを見るし、家ではだらだらしてしまうことも多い。

しかし、それさえも社会を動かすために必要な時間と考えると、いかに意識が高くなってしまう界隈の中で意識を低く保てるかという問いに向き合う必要が出てきそうだ。これからも自分の感覚を信じ、問いの感性を磨き、社会を動かす原動力としていきたい。

QWSステージでの発表

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