問いに惹かれ、挑戦は続いていく。

QWSチャレンジ

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「空飛ぶ防災」から「渋谷ペーパー」へ。QWSでつながる親子二代の挑戦

SHIBUYA QWSには、さまざまな問いを持った人が集まっています。

2024年、QWSチャレンジに採択された「空飛ぶ防災プロジェクト」。その活動に関わるなかで、元航空管制官の蔭山さんは改めてQWSの価値を実感しました。一方、娘のSaayaさんは小学生の頃からQWSのイベントに触れ、多様な人たちが自らの問いを語り、挑戦する姿を見てきました。そして2025年、自身のプロジェクト「渋谷ペーパープロジェクト」でQWSチャレンジに参加。防災と資源循環。テーマは異なります。しかしその背景には、QWSという場で育まれた「問いを持ち、行動する人々への憧れ」がありました。

今回は、QWSを通じて生まれた親子それぞれの挑戦を紹介します。

災害対応を変えたい。その問いから始まった「空飛ぶ防災プロジェクト」

2024年にQWSチャレンジ#25で採択された「空飛ぶ防災プロジェクト」。プロジェクトの発起人でありリーダーを務める藤岡さんは、元客室乗務員(CA)として航空業界での経験を持っています。
その原点には、自身の被災体験がありました。
阪神・淡路大震災で日常が失われる経験をし、その後も熊本地震や能登半島地震を目の当たりにするなかで、一つの問いを抱くようになったといいます。「社会は進化しているのに、避難所の風景は30年前と変わっていないのではないか」。航空業界で培った知見と被災者としての経験を掛け合わせながら、「災害対応 × 空のチーム」という新しい災害支援のあり方を模索しています。その挑戦の場として選んだのがSHIBUYA QWSでした。このプロジェクトには、元航空管制官である蔭山さんもメンバーとして参加しています。航空業界という共通点を持ちながらも、異なる立場でキャリアを重ねてきたメンバーが集まり、それぞれの経験や専門性を持ち寄りながら活動を進めています。

 

また、蔭山さんとQWSとの出会いは、2019年11月の開館当初にさかのぼります。
初めて訪れた際には、「こんな素敵な場所ができたんだ」と驚いたといいます。以来、さまざまなイベントに参加するなかで、多様な人々が問いを持ち寄り、新たな可能性を探るQWSの文化に魅力を感じてきました。そうした経験から、「空飛ぶ防災プロジェクト」にもQWSが最適な場になるのではないかと考え、藤岡さんへ紹介しました。

「QWSって面白い場所なんだ」

QWSには、起業家や研究者、クリエイター、企業人、学生など、多様なバックグラウンドを持つ人々が集まっています。誰かが正解を持っているわけではありません。それぞれが問いを持ち寄り、対話を重ねながら新たな可能性を探っています。蔭山さんは時間があればQWSに足を運び、人と話します。訪れるたびに新しい出会いがあり、新しい視点に触れられる。そんな環境に自然と惹かれていったそうです。


また、父からQWSの話を聞くなかで、娘のSaayaさんも小学生の頃からその存在を知っていました。QWSステージをはじめとするイベントで、自らの問いと向き合いながら挑戦を続ける人々の姿に触れるなかで、「いつか自分もQWSで挑戦してみたい」と感じるようになったそうです。

小学生の頃から抱いていた「いつかQWSへ」

その娘であるSaayaさんが立ち上げたのが「渋谷ペーパープロジェクト」です。
きっかけは、小学生時代に参加したワークショップでした。渋谷のごみ問題に関心を持ち、さらにサイズアウトした服やアパレル産業の環境負荷について知るなかで、「この現状をどうにかしたい」という思いが芽生えました。回収した衣類を紙へと再生し、新しい価値を生み出す。「捨てないアタリマエ」を社会に広げるための仕組みづくりに挑戦しています。長年温めてきた環境への問いと、QWSへの憧れ。それらが重なったのが、中学3年生のときでした。


「今なら挑戦できるかもしれない」

 

そう考えたSaayaさんは、自らのプロジェクトを携えてQWSチャレンジへの応募を決意しました。

父が見つけた場所で、娘も問いを育てる

初めてQWSチャレンジ生としてQWSに訪れた時、Saayaさんは少し緊張していました。周囲は大人ばかりでした。しかし、コミュニケーターや会員たちは年齢に関係なく真剣に話を聞き、アドバイスをくれました。その体験は、彼女にとって大きな自信になったといいます。

 

また、QWSで出会った人々も印象的だったそうです。起業家、研究者、クリエイター、企業人。さまざまな方向を向いている人たちが、それぞれの問いに全力で向き合っています。そんな環境に身を置くことで、自分にはなかった視点や考え方に触れることができました。それはまさに、父親が空飛ぶ防災プロジェクトで感じていたことと重なります。

 

QWSは答えを与える場所ではありません。問いを持つ人が集まり、お互いの視点を交換しながら、それぞれの解を探していく場所なのです。

プロジェクトは違っても、受け継がれたもの

小さい頃の蔭山親子

空飛ぶ防災プロジェクトは災害対応の未来を考えています。渋谷ペーパープロジェクトは循環型社会の未来を考えています。テーマはまったく異なります。しかし、二つのプロジェクトを見比べると、共通する姿勢が見えてきます。社会に対する違和感を見逃さないこと。自分事として問いを持つこと。そして、自ら行動を起こすことです。

 

空飛ぶ防災プロジェクトの問いの原点には、リーダーである藤岡さんの阪神・淡路大震災での被災体験があります。蔭山さんは、藤岡さんから相談を受けるなかで、自身が航空業界で培ってきた「空のチームマネジメント」の知見を防災分野に生かせるのではないかと考え、プロジェクトに参画しました。一方で、Saayaさんは環境問題への関心から問いを立てました。出発点は異なりますが、どちらも「今の社会をもっと良くできないか」という思いから始まった挑戦です。

問いは、人から人へ広がっていく

QWSはこれまで多くのプロジェクトを生み出してきました。

今回の親子のストーリーが教えてくれるのは、問いや挑戦が、プロジェクトの枠を超えて人と人との間にも広がっていくということです。空飛ぶ防災は、災害対応の未来を問い続けています。渋谷ペーパーは、循環型社会の実現に向けた新たな仕組みづくりに挑戦しています。テーマは異なりますが、その根底には「社会をより良くしたい」という共通の思いがあります。

 

QWSには、さまざまな問いを持った人が集まります。そして、その挑戦に触れた誰かが新たな問いを見つけ、また次の挑戦へと踏み出していきます。今回の親子の歩みは、そんなQWSならではの連鎖を象徴しているのかもしれません。問いは一人のものに留まらず、人へ、人へと受け渡されながら、新たな未来を形づくっていきます。

そんな可能性を感じさせてくれる親子の物語です。

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