「ことば」に宿る記憶や想いが可視化されたら情報化社会はどのように彩られるか?

プロジェクト名 toten
#ことば#場所性#内省
情報技術の発達により、コミュニケーションは効率化・簡略化された。しかしその結果、言葉は容易に消費されている。LINEでの何気ない一言やTwitterで感情に任せてつぶやいた事。日常の喧騒と共に言葉の輪郭と力を見失ってしまっていないだろうか?大切にすることばに向き合い、そのことばに宿る記憶には誰がいるのか。言葉を通した自己の再解釈と他者との関わり合いの再認識を促す。

何にチャレンジするのか?

「ことば」の背景にある想いと記憶をビジュアライズ化する方法の模索

なぜチャレンジするのか?

日常に言葉が溢れて簡単に生み出すことができ、「ことば」一つ一つに思考をする機会が減りつつある今だからこそ、「ことば」に向き合い、形成する記憶や想いを知ること自体が自分自身を知ることに繋がると信じているから。

どのようにチャレンジするのか?

福島県双葉町を拠点に双葉町内に住む人に加え、双葉町内から避難している方へのヒアリングを実施し、彼らと対話を繰り返す。彼らの「ことば」から記憶と想いを抽出し、双葉町の地図に落とし込みつつ、ビジュアライズ化する方法を模索したい。地図に落とし込む「場所性:を選択した意図としては、個々人の記憶や想いをビジュアライズ化する上で共通項となる普遍な物事として、それらが生まれた「場所」がキーワードになると考えたからだ。この営みを繰り返すことで東日本大震災によって可視化はしにくくなった土地に眠る想いや記憶を「ことば」から可視化すると同時に対話した人々への気づきにつながることを願っている。

プロジェクトメンバー

川上友聖

プロデューサー

川上友聖

プロデューサー

2001年生まれ。立命館大学産業社会学部4年、東京大学大学院情報学環教育部1年。ひとの感性や想いに触れ、コンテクストを重視にした企画づくりに取り組む。2022年度GOOD DESIGN new hope賞 受賞。

宮内愛音

ディレクター/コピーライター

宮内愛音

ディレクター/コピーライター

2003年生まれ。茨城県出身。慶應義塾大学総合政策学部在学中。

白井久瑠見

デザイナー

白井久瑠見

デザイナー

1998年生まれ。東京藝術大学美術学部デザイン学科4年。デザインのみに囚われず、多方面におけるクリエイティブを学ぶ。ただカッコいいものを作るのではなく、その物や地域を大切に、デザインを通して発信していきたい。廃棄されるシートベルトを使用した衣装、「Belt Wear」を制作し、2022年度GOOD DESIGN new hope賞 受賞。

採択者からのコメント

言葉が好きなので思わず採択してしまいました。chatGPTなどによって生の言葉がより求められていると感じます。その人生を生きてきた、その人でしか語れない言葉がたくさん世の中に広がってほしいと願いながら、伴走していきます。
Deportare Partners代表/元陸上選手為末 大

リーダーインタビュー

あなたの[問い]は、どのような未知の価値に繋がると考えますか?

「言葉」は世の中に溢れている。テキストコミュニケーション技術の向上、生成系AIの発展、SNSやメタバースなどのコミュニケーションスペースの拡大に伴い、言葉を生成するハードルが圧倒的に低くなった。同様にインターネット流行語の盛衰も激しく、言葉の同質化も進んでおり、「言葉」は大量生産され、同時に大量消費されている。そんな言葉が飽和し、一瞬で生み出せてしまう今、あなたが生む言葉の中に自分の「ことば」は果たしてあるのか。仮に同じ文字の「言葉」であったとしてもあなただけの想いや記憶が宿った「ことば」はきっとあるはず。これまでにあなたの心を密かに守ってきた、支えてきた「ことば」を見つめ直し、「ことば」から自分を見つめ直すことにより、価値が生まれると確信している。

あなたの「問いの感性」は、どのような経験を通じて育まれましたか?

祖母を含め親戚の多くが福島県出身で、東日本大震災では多くの親族の避難受け入れをした。「なにもないね、 帰れるのかな。」と呟く祖母、時折鳴る電話で知る親族の訃報、知らせで悲しむ親族の姿、この光景を今でも私は忘れる事はない。私は家族の大切なふるさとでを深く知るべく、多くの対話を繰り返した。ひたむきさやまちへの強い思いを受け取ると同時に震災当時の様子を形容する「ことば」が数多く見受けられ、言葉には表しきれない痛みを感じた。語り継がなければ消えてしまう想いがあるからと日々当時のことを思い返し、言語化するというプロセスを歩み続ける彼らの強さに至極感動し心動かされた。同時に私は彼らが痛みを被ってまで「ことば」で残したいと思った背景にある記憶や想いには計り知れない価値があると確信した。この経験から「ことば」一つ一つに思考をする機会が減りつつある今だからこそ、「ことば」に向き合い、形成する記憶や想いを知ること自体が自分自身を知ることにつながるのではないかと考える。

QWSステージでの発表

新着プロジェクト New Project

1

QWS チャレンジ

あなたも“問い”からプロジェクトを
はじめてみませんか?
自らの感性に基づいた自発的な[問い]を持ち、多様なプレイヤーを巻き込みながら
進めることができる内容であれば、分野や規模に制限はありません。
ぜひ、プロジェクトの更なる可能性を試してみませんか。
採択されると… 渋谷駅直結直上の
プロジェクトベースが
無料で利用可能!
『QWSチャレンジ』応募はこちら

Contact Us お問い合わせ

お気軽にお問合せください
お問い合わせ