グラフィックコミュニケーションが、研究者を交えたコミュニケーションを円滑にする鍵になる?

プロジェクト名 グラコミ
#科学 #科学コミュニケーション#コミュニケーション #グラフィックコミュニケーション
特に研究者が交わる会話について、①一対一の会話における、グラコミ(=グラフィックコミュニケーション)の仮説を検証し、②3人以上の会話における、グラコミの新たな価値を創造していきます。 グラコミとは、イラストを用いたコミュニケーション方法です。一対一のグラコミでは、聴き手が理解した内容をイラストに描きおこして自身の理解度や解釈を話し手に伝えることで、話し手は伝え方を考え直す契機になると発見しました。このプロジェクトでは、一対一に限らず、3人以上のグラコミの可能性を模索していきます。

何にチャレンジするのか?

特に研究者が交わる会話について、
①一対一の会話における、グラコミ(=グラフィックコミュニケーション)の仮説を検証し、
②3人以上の会話における、グラコミの新たな価値を創造していきます。
一対一のグラコミでは、聴き手が理解した内容をイラストに描きおこして自身の理解度や解釈を話し手に伝えることで、話し手は伝え方を考え直す契機になると発見しました。このプロジェクトでは、一対一に限らず、3人以上のグラコミの可能性を模索していきます。

なぜチャレンジするのか?

近年、アカデミア界隈でも、ビジネス界隈でも、個人レベルでは、専門性を高めていくことが求められています。
同時に、集団レベルでは、専門分野が異なる人が協働して、価値を発揮することが求められています。

しかし、専門分野やこれまでの経験の異なる人が集まり、コミュニケーションをとる時には様々な悩みが生じます。例えば、
1.相手の分野の基礎知識を知らないが、どこから質問して良いのかわからない
2.分野の異なる人にプレゼンテーションをするが、きちんと伝わっているのか不安
3.同じ言葉を使っているが、お互いの定義にズレがある気がする
多くの人が感じる悩みであり、どうにかしたいと思っている人は多いと思います。

ここで問題なのは、伝え方の工夫をしても、それが効果的だったのかを知ることはできません。

私たちは、「グラコミが、コミュニケーションを円滑にする鍵になる」と考えています。一対一の会話において、聴き手が理解した内容をイラストに描きおこすことは、自身の理解度や解釈を話し手に伝えることになります。そうすることで、話し手は、自分の伝えたい内容と、聞き手が理解している内容のギャップに気づくことができます。また、相手に伝わったことが可視化されるので、伝え方の工夫をした際に、伝え方が効果的だったのかを知ることができます。このように、グラコミが、伝え方を考え直し、ブラッシュアップするきっかけになる、と考えています。私たちは、一対一に限らず、3人以上でアイデア出しをする場や、ディスカッションをする場、プレゼンテーションをする場などにおいてグラコミが活用できないか、新たな可能性を模索していきたいと考えています。

どのようにチャレンジするのか?

<11月>
・研究者や企業の方を交えて、一対一でグラコミを行うイベントを開催し、「グラコミは一対一のコミュニケーションの方法を見直すきっかけになるのでは」という仮説の検証をする。
・一対一のコミュニケーションにおける仮説検証で得た学びを、3人以上のコミュニケーションに応用する方法を考える。
・「イラストを用いたコミュニケーションを行うことがあるか?」ヒアリングブースを設置する。
・仮説検証の結果、またヒアリングの結果をもとに3人以上のコミュニケーションにおけるグラコミの活用方法について検討する。

<12月>
・3人以上のグラコミを行うイベントを複数回開催し、グラコミの効果についてアンケート調査をする。
・イベントで効果を感じられた方法を、企業内の実際のグループワークに応用する。

<1月>
・3人以上のコミュニケーションにおいて、グラコミを活用できた事例をまとめて発表する。

プロジェクトメンバー

山根早稀

代表

山根早稀

代表

大学では化学を専攻しています。科学コミュニケーションに興味を持ち、研究者同士のコミュニケーションの円滑化のためにイラストが使えるのではと思い、本プロジェクトを立ち上げました。

中島佑佳

イベント企画

中島佑佳

イベント企画

科学に特化したイラスト制作のデザインを専門としている。研究者の考えを視覚化することが得意。また、化粧品会社のマーケターとして、製品の技術や特徴を消費者に魅力的に伝えている。

堀 祐大朗

イベント企画

堀 祐大朗

イベント企画

情報科学、認知科学を専攻しています。絵によって言葉だけでは表せない内容を表現でき、さらに絵が質問を引き出して会話が生まれると考えています。また、学会やサイエンスコミュニケーションのイベントに参加する中で、研究者同士や研究者と一般の方のコミュニケーションが不足していると感じており、より良い社会を作るためのサイエンスコミュニケーションの手法としてグラフィックコミュニケーションに注目しています。

応援コメント

我々はSDGsとユニバーサルデザインの時代に生きています。誰もが取り残されない社会、あらゆる人を包み込める社会を創る上では、コミュニケーションと合意形成が大切です。グラコミ、グラフィックコミュニケーションは、言葉の壁を超える合意形成のツールになりえますし、社会的な価値の大きいものです。
ぜひ活動を進めて頂いて、グラコミを世界に拡げていって頂きたいと思います。
東京都市大学 都市生活学部 准教授
東京都市大学 総合研究所 未来都市研究機構 ヒューマン・センタード・デザイン研究ユニット長 西山敏樹

リーダーインタビュー

あなたの[問い]は、どのような未知の価値に繋がると考えますか?

「専門分野が遠い人同士でも、コミュニケーションを円滑に進めることができる」という未知の価値に繋がると考えます。
近年、アカデミア界隈でも、ビジネス界隈でも、個人レベルでは、専門性を高めていくことが求められています。同時に、集団レベルでは、専門分野が異なる人が協働して、価値を発揮することが求められています。

しかし、専門分野やこれまでの経験の異なる人が集まり、コミュニケーションをとる時には様々な悩みが生じます。例えば、
1.相手の分野の基礎知識を知らないが、どこから質問して良いのかわからない
2.分野の異なる人にプレゼンテーションをするが、きちんと伝わっているのか不安
3.同じ言葉を使っているが、お互いの定義にズレがある気がする
多くの人が感じる悩みであり、どうにかしたいと思っている人は多いと思います。

ここで問題なのは、伝え方の工夫をしても、それが効果的だったのかを知る機会があまりないことだと考えます。

私たちは、「グラコミが、コミュニケーションを円滑にする鍵になる」と考えています。
一対一の会話において、聴き手が理解した内容をイラストに描きおこすことは、自身の理解度や解釈を話し手に伝えることになります。そうすることで、話し手は、自分の伝えたい内容と、聞き手が理解している内容のギャップに気づくことができます。また、相手に伝わったことが可視化されるので、伝え方の工夫をした際に、伝え方が効果的だったのかを知ることができます。このように、「グラコミが、伝え方を考え直し、ブラッシュアップするきっかけになる」と考えています。

私たちは、一対一に限らず、3人以上でアイデア出しをする場や、ディスカッションをする場、プレゼンテーションをする場などにおいてグラコミが活用できないか、新たな可能性を模索していきたいと考えています。
グラコミが、伝え方をブラッシュアップするきっかけとなり、また、グラコミをコミュニケーションツールとして活用することで、「専門分野が遠い人同士でも、コミュニケーションを円滑に進めることができる」という未知の価値に繋がると考えます。

あなたの「問いの感性」は、どのような経験を通じて育まれましたか?

(複数の分野を知ることの面白さ、価値)
私は大学で化学を専攻しています。私は高校の時から数学が好きであったため、大学でもずっと数学の授業を受け続けてきました。ある数学の授業で、物理公式の意味まで深く学ぶことがありました。物理化学の授業で公式を習う際は、具体的な式の意味まで教えられることはなく、ただ式を覚える作業になってしまいがちでした。私は数学の授業を取り続けていたことで、式の意味まで興味を持ち、数学の内容と繋いで考えてみたり、数学の先生に質問してみたりしたことで物理化学の授業への理解度を深めていきました。

このように、複数の分野に触れることは、自身の専門分野で出てくる疑問を解くカギになったり、より理解度を高めるきっかけになると気づきました。

しかし、以前、仲のいい数学の先生が、
「物理の先生に数学の話をしようとすると、『いいですよ僕、数学の詳しいところについてはわからないんで(笑)』といわれるんだよね。」と笑い話で言っていました。数学者と物理学者という、互いに近く見える分野同士でも、「自分の専門外についてはわからない。」と距離を置くことがあるのだと知り驚きました。研究者である先生同士での交流が見られないのはもったいない、と感じました。

(グラコミの可能性に気づく)
そんな時、創薬、という自分の専門分野とは異なる人とアイデアだしをする機会がありました。しかし、いざ研究の話を聞き始めるとさっぱりわからない。そこで私は紙とペンを取り出して、自分が理解している内容を描き、相手に見せました。すると、話してくれている人が「なるほど、そこがわかっていなかったんだ。」という風に気づいてくれて、私が理解していなかったポイントを丁寧に説明をしてくれました。この経験から、「グラコミによるコミュニケーションが、伝え方を考え直すきっかけになるのではないか」と思いました。
そこで、この仮説を検証するため、イベントを開催しました。具体的には、10人ほどの学生を集めて、グラコミを用い、自身の研究について一対一で話してもらいました。
イベントは大盛況で、以下のような声をいただきました。

・グラフィックコミュニケーションは、聞き手の脳内そのものだなと思った。
・相手に伝わらない専門用語を使っていることに気づかされた。
・ゆっくり話すことで、話し手にも気づきがあった。話し手に考える隙を与えてくれた。
イベントを通じて、「グラコミによるコミュニケーションが、伝え方を考え直すきっかけになる」ということが、学生の研究者の中で示されました。
このイベントは、学生に対してのものであったため、研究者以外の方や、企業の研究者の方にも、ぜひこのグラコミを試していただきたいと思っています。

(一対一〜集団のコミュニケーション)
集団のコミュニケーションは一対一のコミュニケーションの積み重ねです。
なので、一対一のコミュニケーションに限らず、アイデアだしやディスカッションなどの、3人以上のコミュニケーションにおいても、グラレコが活用できるのではないかと考えるようになり、ぜひQWSを活用し、新しい価値を模索したいと考えております!

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