超情報化が生み出す鏡像世界「ミラーワールド」では、どんな価値が生まれるんだろう?

プロジェクト名 Towards the Mirror World
ミラーワールドARVR身体拡張集合知
VRやARが実現するミラーワールドにおいて私たちの身体や心は、多様なレベルで拡張され、複合的なつながりをもつ。そんな近未来で、私たちは、どんな意思決定をし、どんな価値を創造するだろうか。このプロジェクトでは、ミラーワールドの中で多様な価値観を持つ人々のインタラクションを拡張したとき、どんな新たな価値が創出され、我々が持つ歴史文化観がどのように変容するのかを、行動経済学実験などによって検証し、来たるミラーワールドにおける集合的知性のプラットフォームの基盤を明らかにします。

何にチャレンジするのか?

近年、様々なデジタル技術の下支えのもと、ヒトとモノ、ヒトとヒトが複層的に繋がり、私たちの生活が劇的な変化を遂げようとしています。こうした社会の変化には、様々な懸念があるものの、その流れはもはや止めることができません。ARやVRが実現する鏡像世界「ミラーワールド」において私たちの身体や心は、多様なレベルで拡張され、複合的なつながりをもつようになるでしょう。そんな近未来で、私たちは、どんな意思決定をし、どんな価値を創造し、私達の歴史文化観がどのように変容するのかするかを、行動経済学実験やコンピューターシミュレーション実験を組み合わせることによって検証し、来たるミラーワールドににおける集合的知性のプラットフォームの基盤を明らかにしたいと思います。

なぜチャレンジするのか?

これまで行動経済学・実験経済学・社会心理学という分野の研究に取り組み、国内外で意思決定やゲーム理論に関する実験研究を行ってきましたが、多くの研究が大学の学生を対象としたものでした。理論を背景に、学生を対象とする実験研究を行い、論文を書く作業を続ける中で、大学生だけを対象にするのではなく、多様な社会的背景を持つ人々を対象にした研究をしなければ、すぐそこの未来における私たちの価値を創造したり、イノベーションを促進するプラットフォームづくりはできないのではないかと強く考えるようになりました。既存の学問が積み上げてきた研究背景や理論とQWSという場を通じて、様々な人々との交流を通じて、既存の理論をより切れ味の良いモノに磨き、来たるべきミラーワールドにおいて分断された社会を超えたイノベーションを促進するプラットフォームづくりにつなげたいと思います。

どのようにチャレンジするのか?

単一個人が生み出せる能力を超え、知恵や能力を個々人が相互に提供しあうことによってイノベーションを促進させる集合知性のプラットフォームづくりを目指します。

【11月】多人数同時参加型の社会的学習課題の予備実験を実施します。
【12月】個々人を相互に接続した環境のもとで、社会学習環境下でがイノベーション問題が解決できるのかを検討するための制度やシステムの実装実験を行います。
【1月】 国内外の関連研究者や実社会の人々を集め、近未来社会の社会規範やイノベーションに関わるワークショップを開催しこれまでのプロジェクトの成果等を発表します。

プロジェクトメンバー

犬飼 佳吾

プロジェクト代表統括

犬飼 佳吾

プロジェクト代表統括

明治学院大学経済学部経済学科准教授。日本学術振興会特別研究員PD、大阪大学社会経済研究所、École polytechniqueを経て2018年より現職。人(ヒト)の選択や意思決定の仕組みや不思議さを、経済学・ゲーム理論・心理学・神経科学などの様々な分野を往来しながら研究しています。

須山 巨基

実験実施、データ解析担当

須山 巨基

実験実施、データ解析担当

平成元年生 北海道大学文学研究科博士課程修了 専門は社会心理学・進化心理学 2019年度から明治学院大学経済学部・慶應義塾大学文学部にて研究員として研究を継続 人や鳥類における情報のやり取りの動的変化と社会としてイノベーションをどう行っているか研究 日本社会心理学会若手研究者奨励賞等受賞

下平 勇太

データ解析、シミュレーション実験担当

下平 勇太

データ解析、シミュレーション実験担当

大阪大学大学院経済学研究科経済学専攻博士後期課程.日本学術振興会特別研究員DC2.2017年,高等学校教諭一種免許状(理科,地理歴史,公民)取得.

真鍋 奈緒

実験実施、データ解析担当

真鍋 奈緒

実験実施、データ解析担当

明治学院大学経済学部生。実験経済学研究室・実験実施・イラスト担当

植田 泰弘

実験実施、データ解析担当

植田 泰弘

実験実施、データ解析担当

明治学院大学経済学部生。実験経済学研究室・実験実施担当

内藤 碧

実験実施、データ解析担当

内藤 碧

実験実施、データ解析担当

東京大学大学院人文社会系研究科社会心理学研究室

応援コメント

Society 5.0のさらに先、人がネットワークに直接繋がる未来が訪れたとき、僕らの心や身体、価値観や行動原理はどのように変容するのだろうか。
情報学の研究者である僕らにとっても一番エッジなトピックの1つであるミラーワールドと人間拡張、この問題に、経済学や心理学の研究者が挑む。これはもう、コラボするしかないじゃないか。
文系も理系も無い、研究とは未来を創る営みである。
遠い未来を見据えた新たな学問が芽生える可能性にワクワクしている。
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授南澤 孝太

リーダーインタビュー

あなたの[問い]は、どのような未知の価値に繋がると考えますか?

近い未来にやってくるであろうミラーワールドにおいて、私たちはどんな価値をもち、どんな社会を作っていくのかという問いは、世界中の人々にとって喫緊の問いでもあります。そんな未来に、私たちはどのように生き、何を生み出していくのでしょうか。 人類の歴史は、好奇心に支えられたイノベーションの歴史でもあります。私たちの行動情報が相互にやり取りされる超高度な情報社会の到来とともに、人類のイノベーションに対する飽くなき渇望は加速するでしょう。この渇望を満たす集合的知性による統合プラットフォームの構築、さらにはそうしたプラットフォームの理論的基盤は、私達ががQWSにおいて解かなければならない課題であると考えています。 こうした背景のもと、私たちのチームは、VRやARを基盤にレコメンデーションが高度に実装された社会において、多様な個人が生み出す力を結集して集合的知性を生み出すためのプラットフォームの構築に向かって、歩みを初めたいと思います。

あなたの「問いの感性」は、どのような経験を通じて育まれましたか?

私はこれまで大学という世界の中で、優秀な学生さんと議論し、研究者と激しく切磋琢磨してきました。こうした研究生活を続けていく中で、自分の研究をもっと俯瞰的な立場で眺める視点を失っていることにふと気づくことがあります。そんな折に、QWSの案内を拝見しました。 QWSが掲げているキーワードの一つ「価値」という言葉は、私の取り組む経済学や行動科学の根幹に関わるテーマです。人々の価値が交差するQWS。端に交差させるだけでなく、ミラーワールドといった最新技術と、経済学・行動科学の先端的知識を組み込み、一人では想像もしないような新たな価値を追求することを通じて、私たちの心と社会の成り立ち、そしてその社会が生み出す価値の問題に新しいスポットライトを当てる事ができたら良いなと思っています。

QWSステージでの発表

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