学問と社会の断絶はなぜあるのか?新しいプラットフォームで研究と社会の架け橋をつくる
“学問” ― それは何気なく暮らしてる私たちにはほとんど馴染みのないもの。でも(たぶん)必要なものだからよろしくね。
「学問と社会 ー その間には未だ埋まらない溝が横たわる」
苦しんでいる人がいる。藻掻いている人もいる。そのことを知っていながら疑問に思わない人達がいる。これこそ研究における社会課題の構図だ。
双方のインタラクティブな関係を構築し、学問がもっと身近に感じられるプラットフォーム創りに挑戦する。
何にチャレンジするのか?
「研究者が社会と繋がるためのサポート作りをし、学問と社会の架け橋になりたい」
まずミニマムな取り組みとして、研究者と社会との繋目としてどこに需要があるのかをリサーチしながら仮説検証を進めていきます。研究者によるアウトリーチ活動・情報発信や学問/研究に特化したイベント企画運営、そして研究者の学識を必要としている企業とのマッチングなどを思案。
また、企業が必要としている研究者人材や社会的に需要のあるコンテンツによるマッチングプラットフォームの構築を画策しています。 そしてその先に、学問/研究のエンタメ化による、ワクワクの創出と知のアップデートを提案していきたいと考えています。
なぜチャレンジするのか?
あらゆる情報を得やすくなった現代においてさえ、研究領域に関する関心は高まっているとは到底言い難い状況です。研究者は情報発信や自らアクションを起こしていくことで、学問をより身近に感じてもらう為の施策が益々必要だと考えています。
また、理化学研究所の研究者600人近くがクビに、博士課程進学者の10人に1人が行方不明など黒い噂が叫ばれて久しい研究業界です。学識を活かす需要や価値を生み出し学問/研究と社会を繋ぐ仕組み作りは喫緊の課題であり、今後の日本の発展を支えていくための最重要事項とも言えます。 そこで我々は、研究者が主体的に社会と繋がっていけるような支援サービスを構築するという考えに至りました。
そして、エデュテインメントのようにエンタメと掛け合わせることで、社会一般にとって学問をより身近に感じてもらいつつ、研究者も気軽に関わることで、学問知の社会活用と社会においての対話が生み出されていくと思案しました。 まだ気づかれていない価値を秘めた学問/研究に眼差しが向けられ、それらに触れることにワクワクする人を増やしていきたいです。
どのようにチャレンジするのか?
昨今産学連携やオープンイノベーションの推進により以前に比べ少しずつ研究者を取り巻く環境は変化してきているが一方で、若手研究者の数は年々減少し、大学教授などに比べ活躍の機会も十分にあるとは言えない状況が続いている。そういった現状のオープンイノベーションプラットフォーム,産学連携について若手研究者が十分コミットできていない状況を打破するために、研究者と社会が繋がることの出来るプラットフォームを創ることで若手研究者と民間企業をつなぐ架け橋となる場を創り、日本の研究業界を活性化すると共に若手研究人材の活躍の場を創出したいと考えています。
具体的には
11月:QWSに参画している企業へのヒアリングを通し、我々のプロジェクトの仮説検証にお付き合いいただける企業を見つけ、実際にQWSにて企業×研究者のブレスト会議という形でアイディエーションを行う。
12月:引き続き、企業×研究者のブレスト会議イベントを行いながら研究者はお金以外の何に対価を感じるのか?という点について調査を行いより具体的なサービス設計を行うことで、より主体的に研究者が自分の専門知を社会に還元できる仕組みを作る。
1月:2ヶ月間の仮説検証を通して見えたインサイトを基にQWSの協賛企業だけでなく様々な企業へのアプローチを模索する。また発表に向けた準備も同時に進める。
プロジェクトメンバー
北村景一
北村景一
95年生まれ、奈良県出身大阪府在住。関西大学大学院総合情報学研究科修士2年。2021年 研究者と関わる中で内向きな研究の世界を社会とつなげるために何が出来るかを模索しレンタル博士を構想。現在大学院を休学し、インターンの形で株式会社POLに従事しながら起業準備中
北村翔太
北村翔太
97年生まれ、奈良県出身東京在住。広告業界に就職。現在、入社2年目です。コミュニケーションに興味があり、「研究」という領域をどのように「企業」や「社会」に発信していくべきかをプロジェクトを通じて実践していきたいと考えています。
山﨑大輝
山﨑大輝
京都大学大学院理学研究科附属天文台、博士後期課程3年、日本学術振興会特別研究員DC2、専門は太陽物理学。ドイツ、米国への留学経験等から、日本の研究業界の閉鎖性に伴う諸課題を痛感。研究者の卵である大学院生を専門知の社会実装に活用する事業で、2022年3月にラボっこねくと株式会社を創業。
尾崎皐
尾崎皐
大阪大学工学部4年在学中。専門は電気電子デバイス。2020年、創業者の山﨑大輝と「ラボっこねくと」事業を構想。ビジネスピッチコンテストに登壇し入賞。研究室配属前後の学生の助けになるサービスを当事者目線で設計。
黒川真未
黒川真未
97年生まれ、京都府出身。 同志社女子大学大学院文学研究科博士前期課程修了、修士(日本語日本文化)。 現在は博士後期課程進学を検討しながら、源氏物語と平安時代の後宮について研究を続けています。レンタル博士のビジョンに共鳴し、一研究者としてプロジェクトに携わらせていただくことになりました。
応援コメント
リーダーインタビュー
あなたの[問い]は、どのような未知の価値に繋がると考えますか?
我々は研究者が主体的に社会と繋がっていけるような世の中を作ることで、学問知の社会活用と、学問の敷居が低くなり社会においての対話が進むと考えている。 また、Education×Entertainment=Edutaimentをテーマに、学問をより身近に感じてもらうことができれば、研究者がより発信しやすくなる社会を作っていけるのではないだろうか。そういった社会になれば、価値を発信しにくい,感じてもらいにくいような学問分野にも眼差しが向き、知らないことを知ることや勉強することに対してワクワクしながら楽しめる人を増やしていくことが出来ると考えている。
今日の世界では、客観的な事実より、虚偽であっても個人の感情に訴えるものの方が強い影響力を持つpost-truth的な価値観を持つ人が増えつつある。けれども、社会と研究の断絶を埋めるという今までになかった流れを作ることで、デマに流されず主体的に社会の問題に向き合っていく人を一人でも多く増やしていき、近い将来には社会に変革を起こすことができると確信している。
あなたの「問いの感性」は、どのような経験を通じて育まれましたか?
大学院生として研究をしている中で、文理問わず様々な研究をしている大学院生の友人が身の回りにいた。 その中の一人の友人に源氏物語の研究をしている人がおり,ある時その友人から源氏物語の面白さとストーリーなどについて話を聞く機会があったのだが、 友人の説明が細かくなおかつ専門用語も多かったので内容は面白そうなのに話が中々入ってこなかった そこで、学問の内側の人と一般人との間にある温度感の違いについて考えるようになり、学問研究と社会をつなぐ存在の不足を感じるようになった。
また、自分は元々知的好奇心が旺盛なこともあり、知るという営みに楽しさを見出していたが、多くの人がそういったモチベーションで学問知について向き合っていないことを知り、知るということのワクワク感をエンタメとして提案できるような事が出来ないかと考えるようになった。
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