「普通」って何だろう?
私たちは、価値観の異なる「他者」の集まりです。このプロジェクトでは、これまで気がつかなかったモノ・コトを皆さんと一緒に見つけ、デザインしていくことを目的としています。
他者と自分を知るワークショップとアイディエーションを通して「あったらいいな」を形にしてみませんか?
様々な価値観が交差した時、より多くの人が恩恵を受けられるデザインが生まれます。
何にチャレンジするのか?
「普通」ってなんだろう?
自分以外の人がどのような生活をしているのか、なんとなく分かっているつもりでも 細部まで想像できていないと思います。自分にとっての普通は誰かから見ると普通ではありませんし、 あなたにとって普通でないことは、誰かにとっての普通なのだと思います。
私たちはこのプロジェクトを通し
・インクルーシブという概念を広めること
・自分も多様性の一部なのだと認識すること
・自分の価値観をアウトプットすることへの抵抗感をなくすこと
・自分のことを他者に理解してもらい、よりよく生きることを諦めないこと
・必要最低限ではなく、心理的欲求に寄り添ったものを作り出すこと
にチャレンジしていきたいと考えています。
なぜチャレンジするのか?
自分の中にある「普通」は、自分自身のアイデンティティを象徴する反面異なる他者を受け入れることを難しくすることもあります。
他者の立場を知り、自分の普通を壊していくことで新たな視点を得られるのではないでしょうか?そのために私たちは自分自身を知ること、他者を知ること、他者としてアイディアを出すことを繰り返したいと考えています。
また、「デザインは特定の人がするもの」というステレオタイプも取り払えたらと考えています。世の中に存在するサービス、制度は全てデザインされたものであり排除と包摂の二面性があります。
排除されがちな人々(エクストリームユーザー)は普段感じている生きづらさや使いづらさなどを我慢し他者に自分を理解してもらうことや、日常生活において必要最低限以上のことを諦めてしまう傾向にあります。デザインの恩恵を受けられる人と排除される人が当たり前に存在し続け、一般的には議論されない社会構造に問題意識を持っています。誰もがデザインに参加できる社会になったら、様々な視点が交差するのではないでしょうか。
どのようにチャレンジするのか?
ワークショップの実施、アイディエーション、プロトタイプ制作、プレゼンテーション
【テーマ】
8月:自分の生きる世界の共有(他者を知る)
9月:自分でない他者としてのアイディアを出してみる(他者理解)
10月:他者を知った上で、自分としてアウトプット(統合)
3ヶ月間それぞれのテーマに沿って、繰り返します。最終的に参加者の他者への印象などがどのように変化したのかもアンケートを通してレポートしたいと考えています。
プロジェクトメンバー
西浦 弘美
千嶋 広恵
千嶋 広恵
津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。東アジアを中心とした地域研究をしつつ、同学のインクルーシブ教育支援研修修了。現在は慶應義塾大学大学院のメディアデザイン研究科で、Embodied Media修士1年として空間触覚デバイスを研究中。
王 七音
王 七音
ソフトウェア開発会社のSEを経て現在は慶應義塾大学大学院Embodied Mediaに所属。修士1年。触覚を使った精神的身体的ヘルスケアに興味があり、FemTech市場に注目している。Embodied Mediaでは全身振動刺激を用いたホルモン分泌への影響度合いを研究中。
小川 泰正
小川 泰正
高専でエンジニアリングを学ぶ傍ら、学生ベンチャーでWebデベロッパー・デザイナーとしてWebアプリ開発に従事。現在は同社COOとしてプロジェクトマネジメントに注力しながらも、慶應義塾大学大学院Embodied Media 修士1年としてテクノロジーを組み込んだ「新しいダンス体験」について研究中。
応 博文
応 博文
ソフトウェア開発会社のSEを経て現在は慶應義塾大学大学院FutureCraftsに所属。修士1年。人の感官を拡張し、五感で感じされる共鳴空間デザインに興味あり、FutureCraftsでは新し素材を取り組んで、インスタレーション作品を作成中。
藤森 敬基
藤森 敬基
通信会社にてHOME IoT等の新規事業に従事する傍ら、経産省 始動next innovator2020選抜などを経て慶應義塾大学大学院Embodied Mediaに所属。QOLや集中力を高めるデジタル空間のデザインやインタラクションについて研究中。
応援コメント
シヴデザインは、未来の都市創造に向けた多文化共生を考える上でも大変重要
なものです。多くの生活者へのメリットが大きい取り組みで大いに期待します。
リーダーインタビュー
あなたの[問い]は、どのような未知の価値に繋がると考えますか?
私たちの生きる社会には様々な制度やサービス、プロダクトがあります。
why:
身の回りに存在するデザインやサービス、制度には排除と包摂の二面性がある。排除されがちな人々は、他者に自分を理解してもらうことや、日常生活において必要最低限以上のことを諦めてしまう傾向にある。恩恵を受けられる人、排除される人が当たり前に存在し続け一般的には議論されない社会構造に問題意識を持っている。
排除されがちな人々の声ななぜ見えないものにされがちなのか。 それは、自分以外の多種多様な他者のことを私たちは細部まで想像できないからだ。
who:
そのために、私たちは多文化共生に興味のある人、自分を理解してもらうことを諦めている人、社会で排除されがちな人(高齢者や障がい者と言われている)、アイディアを出すのが好きな人、普段の生活の中で生きづらさやミスマッチを感じている人など様々な人を巻き込みたいと考えている。
what:
それぞれの価値観、日常生活でのあるある、自分だからこそ楽しめていること、自分だからこそ感じるミスマッチなどを共有したい。他者理解につながるワークショップの実施と、その後のアイディエーション、プロトタイプ制作を経て、多種多様な人の価値観が合わさったアイディアの持つ可能性を一緒に探りたい。また、企業や学校にプレゼンし議論する、企業と一緒にアイディエーションをするといった活動も組み込みたいと考えている。せっかく出したアイディアを発信する場所の提供もしたい。
あなたの「問いの感性」は、どのような経験を通じて育まれましたか?
私自身が「障がいに対する偏見」を強く持っているのだと気づいた経験。きっかけは、ピアニストの辻井伸行さんの特集。私は彼のことを「目の見えないピアニスト」だと思っていたため、目が見えないのに正しく鍵盤を把握して楽譜を記憶するなんてすごい。視力という特定の能力が欠けていてかわいそうだと、心のどこかで思ってしまっていた気がする。
そんな偏見を覆してくれたのは、彼のオリジナル曲を聴いた時脳裏に地中海の市場の景色がよぎった経験だ。朝、お店が次々に開いて段々と活気を帯びていく海の見える市場が想像できた。この曲は辻井さんがイタリアの朝市に行った時に感じた風、匂い、温度、時間などを詰め込んだ曲だった。辻井さんは見ていなかったはずの景色を曲に乗せ、第三者である私まで届けてくれた。その時、「目が見えない=かわいそう」というステレオタイプを無意識に持っていた自分がとても恥ずかしく思った。辻井さんは感じたことを表現し、伝えることのできる感性と表現力の豊かな方であって、「目が見えないかわいそうなピアニスト」だから有名になったわけでもない。彼の人柄、彼の音楽が愛されているのだと感じた。
私を含め、障がいに対する偏見はポジティブな体験で塗り替えられるのではと考えている。学ぶより、体験した方が良い。私にはろうの友人カップルがいる。視覚言語で会話する2人はどのカップルよりもお互いの目を見て会話している。一般的にdisabilityとして捉えられているものを持っている人たちの中にも当たり前のように「素敵だ」と周囲を唸らせるような日常が存在する。多種多様なバックグラウンドを持つ人々と一緒にたくさんの発見をしたい。
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