広告は悪者なのか?屋外広告が循環していくエコシステムを探る。
何にチャレンジするのか?
渋谷の街に展開する広告を再生利用可能な素材で製作。 掲出後の広告をプロダクトに再加工。 渋谷で販売、渋谷の街に循環させていく。そうすることで、懸垂幕(広告業界)や防塵・メッシュシート(住宅メーカー)では廃棄されるものがアップサイクルファッションやプロダクトすることで個性ある素材として利用価値が生まれ、広告など一過性の役割から生産されているものの次のライフサイクルを創造していくという循環になる。
アップサイクル(REUSE)されたプロダクトを身につけることにより、循環型社会に参加している意識をもつきっかけにもなる。広告がサスティナブルであるためのエコシステムを創造していきたい。
なぜチャレンジするのか?
サスティナブルという言葉が一般化され、大量消費を促す広告が悪者であるように言われることが増えてきた。広告など一過性の役割から生産されているものの次のライフサイクルを創造していく。広告がサスティナブルであるためにはという問いに対してきちんと向き合えるようにする。
街を彩ってきた広告は本当に悪者なのか?僕たちをクリエイティブにしてくれた広告に対して、今度は僕たちがクリエイティブで恩返しすることがしたい。僕たちの憧れの広告が悪者にされてたまるか。
どのようにチャレンジするのか?
素材の提供先のリサーチ、確保(5月)
渋谷区主催企画や企業とのコラボ。利用可能な素材として屋外広告の素材を提供してもらう。
プロダクトの設計(6月)
掲出後の広告バナーを素材とし、プロダクトとするためのデザインを設計。 連携先の渋谷区の福祉作業所や協力工場にて製品化。
プロダクトの販売先などの確保、展開(7月)
渋谷内でのイベントなどで販売。渋谷区が運営するふるさと納税などにも展開 渋谷区での屋外広告が循環していくサイクルを構築する。
社会実装を元にスケールさせていくためのエコシステムを構築していく。
プロジェクトメンバー
守田 篤史
守田 篤史
株式会社ペーパーパレード/アートディレクター
多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。印刷・紙加工技術の知見に裏打ちされた体験設計を得意としながら、作り手とユーザーのより良い関係をつなぐモノ・コトのデザインを企てている。アートディレクターとプリンティングディレクターの2つの視点からの提案を得意としている。JAGDA会員。
和田 由里子
和田 由里子
株式会社ペーパーパレード/アーティスト タイプデザイナー
多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業後、スイス バーゼル造形学校でタイポグラフィを学ぶ。同校在籍中の2009年から2015年までの6年間で「紙活字®(Papertype)」を開発。
坂園俊太郎
坂園俊太郎
1995年熊本県生まれ。服飾専門学校後、ショーブランドにてコレクションデザインチームに所属。アシスタントデザイナー、プロダクションとしてデザイン、制作を担当。2020年独立。数ブランドにてデザイン、テキスタイルコーディネイト、制作の業務委託スタッフとして東京を拠点に活動中。
QWSチャレンジ#07 (2021/05-2021/07)・#08 (2021/08-2021/10)
メンバー:守田篤史(プロジェクトリーダー/アートディレクター)、和田由里子(サブリーダー/デザイナー)、ぬね(戦略ストラテジー)、小仲やすえ(広報)、中村元気(ディレクター/オーガナイザー)
応援コメント
いよいよ「単なるスローガン」ではなく、本腰を入れて社会全体が循環型に切り替わっていく潮目を迎えていると感じています。
新しい世界の到来を社会に広げていくコミュニケーションツールである「広告」自身がサーキュラーな仕組みになれば、これ以上ない強いメッセージになると思いました。
また、それが渋谷という文化の発信地から生み出されていくことにも大きな意味を感じます。
ぜひ新しい時代の広告のあり方を実現してほしいと思っています。
リーダーインタビュー
あなたの[問い]は、どのような未知の価値に繋がると考えますか?
商品・サービス自体の機能だけではなく、それらに付帯する社会的・文化的な「価値」に共感して選択する消費行動が未来のスタンダードになっていく。
これは、掲載期間の終了したターポリンやメッシュ素材の屋外広告や懸垂幕をリデザインしプロダクトになることで、廃棄されるはずだった懸垂幕や屋外広告のネクストライフを考えることが新たな消費価値になるということ。広告など一過性の役割から生産されているものの次のライフサイクルを創造していくという循環になる。アップサイクル(REUSE)されたプロダクトを身につけることにより、循環型社会に参加している意識をもつきっかけにもなる。
あなたの「問いの感性」は、どのような経験を通じて育まれましたか?
広告を見ることにワクワクしていた学生時代、広告の華やかでアイデアやたかでクリエイティブが詰まった世界が好きだった。そんなクリエイティブが詰まった渋谷の街を歩くだけでワクワクして、大人になりプロのアートディレクターになった今もたくさんの刺激を受けている。
サスティナブルという言葉が一般化されて、大量消費を促す広告が悪者であるように言われることを耳にすることも増えてきた。街を彩ってきた広告は本当に悪なのか?それは違うとはっきり言える。双方の理解や歩み寄りによって、サスティナブルとクリエイティブは共存できるはずだ。
僕たちをクリエイティブにしてくれた広告に対して、今度は僕たちがクリエイティブで恩返しすることがしたい。広告がサスティナブルであるためにはの問いに対して明確な答えを次世代のクリエイターに示す責任が僕らの世代の責任でもあると思う。
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