耳だけで目の前の世界を感じると、どんな体験が生まれるのか?

プロジェクト名 耳から世界を体験する ― ミミセカ
#記録から記憶へ#耳で世界を感じる#インクルーシブな体験#生成AI×感性
私たちはこれまで体験を写真や動画として「記録」してきましたが、それらは必ずしも記憶として残るとは限りません。本プロジェクトは、スマートフォンのカメラ映像から情景や気配を言葉にし、朗読として聴くことで体験を残す試みです。見たものを説明するのではなく、物語として伝えることで、体験を記憶に近い形で共有します。視覚に制約のある人にも、健常者にも、世界を「聴いて感じる」新しい体験の価値を検証します。

何にチャレンジするのか?

写真や動画による体験の「記録」を、物語として語られ、耳で聴かれる体験=記憶に近い形で残すことにチャレンジします。スマートフォンのカメラ映像から、その場の情景や気配をAIが言葉として立ち上げ、朗読という形で体験することで、見たものを正確に伝えるのではなく、感じ取られる余白を含んだ体験の共有を目指します。

 

これは、視覚に依存しない体験の設計であると同時に、体験をどのような形式で残すと「思い出されるもの」になるのかという問いへの挑戦でもあります。

なぜチャレンジするのか?

私たちは日々、多くの写真や動画を残していますが、それらが実際に見返され、記憶として立ち上がる機会は多くありません。 映像は出来事を正確に残す一方で、その場で感じた空気や意味、感情の揺れまでは残しきれず、結果として体験が「保存されているのに、思い出されない」状態になっていると感じています。また、現実世界の体験は強く視覚に依存しており、視覚に制約のある人や高齢者にとって、同じ世界を同じように体験することは容易ではありません。

 

もし体験が、映像による記録ではなく、言葉と想像に委ねられた物語として残されたとしたら、記憶の残り方や、他者との共有のされ方は変わるのではないか。その仮説を、机上の議論ではなく、実際に体験できる形で確かめるために、このチャレンジを行います。

どのようにチャレンジするのか?

スマートフォンのカメラ映像を入力として、その場の情景や構造をもとに、生成AIが説明ではなく物語として言葉を生成し、音声で朗読する体験を設計します。

 

具体的には、iPhoneアプリによるMVPプロトタイプを用い、写真・映像から物語を生成する複数の手法を試しながら、どのような言語表現が「情景を感じさせ」「記憶に残る体験」につながるのかを検証します。あわせて、画像から物語へ変換する文学表現のあり方について、大学の先生方と相談しながら、言語化の粒度、比喩や省略の使い方、想像に委ねる余白の設計などを学術的な視点からも検討していきます。

 

QWSでは、実際の空間や日常風景で体験を行い、視覚に制約のある人・ない人の双方から感想を集めることで、「耳で世界を感じる体験」がどのように共有され、どのような価値を持ちうるのかを実験的に探っていきます。

プロジェクトメンバー

鬼頭和秀

プロデューサー

鬼頭和秀

プロデューサー

大阪府出身、スマートグラスを開発するスタートアップ代表。 テレビや医療機器など4社の「ものづくりベンチャー企業」にて、ハードウェアとソフトウェアが連携動作するハードテック領域において、20を超えるプロダクト開発を牽引。プライベートでは、子ども向けプログラミングイベントの実行委員に参画し、ものづくりの魅力を次世代へ伝えたり、AI共創による小説を執筆。

和久井香菜子

和久井香菜子

障害者を優先的に採用する合同会社ブラインドライターズ代表。活動の一環として国内外のバリアフリーやアクセシビリティの知識を深める。 一方で20年ほど前から海外ボードゲーム関連の業務に携わったり、謎解き・脱出 ゲーム、マーダーミステリーなどの知的遊戯に挑戦する日々を送る。シナリオライターとして参加した企画多数。現在、エンターテイメントのバリアフリー化企画を複数進行中。

小林直美

小林直美

先天性緑内障により20歳になるころから症状が進行し、現在はロービジョン。次第に見えにくくなる中、事務職、接客経験を通して社会の阻害を感じるようになる。現在は合同会社ブラインドライターズにて社内の取りまとめを行うかたわら、WEBアクセシビリティ監修や店舗のバリアフリー化コンサルティングや、中途視覚障害者への相談員や研修会講師も請け負っている。

採択者コメント

学生時代に起業したラブグラフというカメラマンの出張撮影事業を通して、10年間で様々な夫婦や家族の思い出を担う写真を撮影し続けてきました。今回のミミセカさんの取り組みは、写真や動画以外で思い出を振り返る方法を模索する新しいチャレンジだと思っています。何か自分のバックグラウンドが活かせるのではないかと思い、今回応援させていただくことにしました。これからのチャレンジをとても楽しみにしています。
株式会社ラブグラフ 代表取締役社長駒下 純兵

リーダーインタビュー

あなたの[問い]は、どのような未知の価値に繋がると考えますか?

この問いは、体験の記録や共有のあり方そのものを見直す価値につながると考えています。いま私たちは写真や動画によって体験を残していますが、それらは情報としては残っても、必ずしも記憶として思い出されるものではありません。 本プロジェクトで目指しているのは、体験を物語として言葉にし、聴くことで思い出せる形で残すことです。これが成立すれば、視覚に制約のある人とそうでない人が、同じ体験を同じ物語として共有できる可能性が生まれます。それは単なる支援というよりも、世界をどう感じ、どう意味づけてきたのかを一緒に確かめるような体験になると感じています。 映像ではなく言葉として体験を残すことで、個人の記憶に近い形で再生され、誰かに手渡すこともできるようになります。この問いは、テクノロジーによって世界を「見せる」ことから、「語り合う」ことへと重心を移し、体験と記憶の新しい関係を探るものだと考えています。

あなたの「問いの感性」は、どのような経験を通じて育まれましたか?

QWSチャレンジ#24に参加した際、視覚障害者の方とプロジェクトを通して、じっくりと話をする機会が何度かありました。生活の中で感じている不便さについて伺う一方で、制約のある中でも、さまざまなことを楽しみ、経験しようとしている姿がとても印象に残っています。正直なところ、それまで自分は「大変さ」ばかりを想像しており、どこか一方的な見方をしていたのだと気づかされました。 その経験をきっかけに、自分にできることは何だろうか、そして障がいの有無に関わらず、誰にとっても価値になる形はないか、と考えるようになりました。 そんな中で、「見ているものを言葉で伝えてもらえるだけで、日常はとても楽になる」という言葉を聞きました。そのシンプルな言葉が強く心に残り、ただ見ているものを説明するのではなく、物語として伝えることができたら、それは新しい価値となり、体験を保存する新しい方法になるのではないかと考えるようになりました。この実感が、今の問いにつながっています。

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