「旅行・住まい・健康・環境技術が宇宙市場を変える: 宇宙と地球をつなぐ快適ECLSS×ECLSS(エクルス)の挑戦とは?」

2025.07.20(日)
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イベント概要

日付
2025/07/20(日)
時間
16:00 - 19:30
場所
スクランブルホール (SHIBUYA QWS内)
参加費
無料
定員
180名程度

早稲田大学グローバル科学知融合知研究所・快適ECLSS研究開発拠点が、「旅行・住まい・健康・環境技術が宇宙市場を変える:宇宙と地球をつなぐ快適ECLSS×ECLSS(エクルス)の挑戦とは?」と題して、公開イベントを開催します。

かつて宇宙は、宇宙飛行士などごく限られた専門家のみが足を踏み入れる領域でした。しかし近年、民間による宇宙旅行の実現や宇宙ホテルの構想が次々と打ち出され、地球低軌道空間(LEO)が人類の新たな生活圏となる可能性が現実味を帯びてきています。令和5年に閣議決定された宇宙基本計画においても、宇宙空間における経済活動の拡大や、地球から月・火星へと至る有人探査の推進が明確に示されており、企業・大学・研究機関は、新たな宇宙産業の構築に向けた取り組みを本格化させています。

こうした動きを支えているのが、環境制御・生命維持システム(ECLSS:Environmental Control Life Support System)に代表される基盤技術です。ECLSSはこれまで、宇宙での生存を支えるインフラとして開発されてきましたが、今後は“快適性”や“QOL(Quality of Life)”の観点を取り入れた進化が求められています。

そこで早稲田大学では、2024年8月に「宇宙での快適な暮らしと循環をデザインする快適ECLSS研究プロジェクト」を発足しました。快適ECLSSは、人間の生理・認知・体験といった側面に着目し、ECLSS研究に人間中心の研究アプローチを融合することで、ECLSS研究の概念を大きく拡張し、宇宙滞在時の快適性の実現を目指します。本イベントでは、宇宙での暮らしが新たな市場を創出する未来を見据え、異分野の研究者、実務家、企業、スタートアップなどが一堂に会し、快適ECLSS×ECLSSの可能性と社会実装に向けたビジョンを共有・議論します。

プロジェクトに関心がある方、研究テーマに関して情報交換を希望される方、産学連携の取り組みに興味のある方は、万障お繰り合わせの上、是非ご参加ください。プロジェクトに参加する研究者や学生が集います。

 

◆日時:2025年7月20日(日)16:00-19:30(開場:15:30)

◆会場:渋谷スクランブルスクエア15階 SHIBUYA QWS スクランブルホール

◆参加費:無料

◆参加申込先:https://qws-academia0720.peatix.com/

◆対象者:プロジェクトに興味のある方であれば誰でも参加できます(高校生、大学生、大学院生、教職員、教諭、研究員、社会人 他)

◆合同主催:SHIBUYA QWS Innovation 協議会、早稲田大学グローバル科学知融合研究所

◆共催: サスティナブルな未来食の普及に向けた産官学共創コンソーシアム

◆協賛:Beyond 2020 NEXT PROJECT
◆後援:早稲田大学理工学術院、「Insect-related Studies for Food, Fishery, and Farming(iF3)」コンソーシアム、東京女子医科大学先端生命医科学研究所

 

◆プログラム

15:30 開場/受付

司会 松本 綾香 (早稲田大学大学院 先進理工学研究科 一貫制博士課程2年)

16:00-16:05 開会挨拶 

天野 嘉春(早稲田大学 研究推進部長/基幹理工学部 機械科学・航空宇宙学科 教授)

 

16:05-16:45 基調講演

「宇宙で暮らす時代へ:宇宙居住を目指した生活関連技術の宇宙応用と異分野融合の試み」 

木村 真一(東京理科大学 総合研究院 スペースシステム創造研究センター センター長)

 

16:45-17:05 講演1「快適ECLSS×ECLSSで産学官連携のイノベーションを加速する」

野中 朋美(早稲田大学理工学術院 教授)

17:05-17:25 講演2「宇宙での「生きる」を支える循環技術:ECLSSの進化と未来」

桜井 誠人(JAXA宇宙航空研究開発機構 研究領域主幹)

17:25-17:45 講演3「宇宙で健康を保つ:運動・スポーツの新たな挑戦」

宮地 元彦(早稲田大学スポーツ科学学術院 教授)

 

17:45-18:00 休憩

 

18:00-18:20 講演4「宇宙ビジネスの次の一手:宇宙の暮らしが市場になるとき」

白坂 成功(慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 委員長・教授)

 

18:20-19:25 パネルディスカッション

「宇宙で暮らす時代の幕開け:快適ECLSS×ECLSS研究が拓く未来市場と産業創出」

パネリスト

・木村 真一(東京理科大学 総合研究院 スペースシステム創造研究センター センター長)

・桜井 誠人(JAXA宇宙航空研究開発機構 研究領域主幹)

・宮地 元彦(早稲田大学スポーツ科学学術院 教授)

・白坂 成功(慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 委員長/教授)

・伴地 芳啓(早稲田大学基幹理工学部 講師)

モデレータ:野中 朋美(早稲田大学理工学術院 創造理工学部 教授)

 

19:25-19:30 閉会挨拶

朝日 透(早稲田大学理工学術院 先進理工学部長・研究科長/教授)

【登壇者】

木村 真一(東京理科大学 総合研究院 スペースシステム創造研究センター センター長)

 1993年東京⼤学⼤学院薬学系研究科博⼠課程修了(博⼠(薬学)) 。郵政省通信総合研究所(現 独⽴⾏政法⼈情報通信研究機構)を経て、2007年から東京理科⼤学に勤務。宇宙ゴミの除去を実現する技術の研究に従事し、技術試験衛星VII型(「おりひめ・ひこぼし」)やManipulator Flight Demonstration(MFD)、マイクロラブサット1号機、ほどよし衛星3号機などの多くの宇宙ロボット・小型衛星ミッションに参加するとともに、「IKAROS」や「はやぶさ2」の監視カメラシステムなど様々な宇宙機器を、地上民生デバイスを活用することで開発。2021年4⽉に発⾜した東京理科⼤学スペースシステム創造研究センターのセンター⻑として、宇宙で暮らすための技術について、環境関連・生活関連技術など地上技術を宇宙につなげる研究を推進。文部科学省 宇宙利用部会委員、調査・安全小委員会主査等を務める。

 

桜井 誠人(JAXA宇宙航空研究開発機構 研究領域主幹)

 早稲田大学理工学部応用化学科化学工学専攻 博士(工学)、専門:化学工学、微小重力場における流体現象(マランゴニ対流)、宇宙環境利用科学、環境制御・生命維持技術(ECLSS)。微小重力場において顕著となるマランゴニ対流現象に関して、3次元観察技術を発案し、ISS「きぼう」において、最初で最も実験回数の多い実験の根幹を提案した。酸素製造のため、微小重力場における水電解技術を発案し、空気再生、水再生などの再生型の環境制御・生命維持技術(ECLSS: Environmental Control Life Support System)に取り組む。物質循環を意識した宇宙拠点を地球環境問題のテストベットとして実現するべく研究を進めている。

 

宮地 元彦(早稲田大学スポーツ科学学術院 教授)

 鹿屋体育大学スポーツ体育課程卒業、同大大学大学院体育学研究科修了。筑波大学で博士(体育科学)の学位を取得。その後、川崎医療福祉大学助教授、米国コロラド大学客員研究員を経て、2003年より独立行政法人国立健康・栄養研究所(現:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所)に勤務し、身体活動研究部長を務める。2021年に早稲田大学スポーツ科学学術院教授に就任。身体活動と食事が健康に及ぼす相互作用を生理学や疫学の手法を用いて明らかにする研究などを行っている。第24期・25期日本学術会議会員、厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準・指針」改定検討委員会委員をはじめ、スポーツ庁、国土交通省などの検討会委員として政府の活動を支援。また2025年からAMEDの革新的先端研究開発CREST・PRIME「元気につながる生命現象の解明と制御」研究開発領域POを務めている。

 

白坂 成功(慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 委員長/教授)

 東京大学大学院修士課程修了(航空宇宙工学)、慶應義塾大学後期博士課程修了(システムエンジニアリング学)。大学院修士課程修了後、三菱電機株式会社にて15年間、宇宙開発に従事。「こうのとり」などの開発に参画。大学では、大規模システム開発、技術・社会融合システムのイノベーション創出方法論などの研究に取り組む。2004年より慶應義塾大学にてシステムデザインの教鞭をとり、2010 年より同大学院システムデザイン・マネジメント研究科准教授、2017年より同教授。2023年10月よりSDM研究科委員長。内閣府革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)のプログラムマネージャーとしてオンデマンド型小型合成開口レーダ(SAR)衛星を開発。その技術成果を社会実装するために株式会社Synspectiveを創業(日本スタートアップ大賞2022文部科学大臣賞受書)。内閣府宇宙政策委員会、内閣官房デジタル市場競争会議、経産省 産業構造審議会 グリーンイノベーションプロジェクト部会等、多くの委員として政府の活動を支援。

 

野中 朋美(早稲田大学理工学術院 創造理工学部 教授) 

 専門は経営システム工学、サービス工学。博士(システムエンジニアリング学)。慶應義塾大学環境情報学部卒業、企業で検索エンジンマーケティングに従事した後、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)修士課程・博士後期課程に1期生として入学し4年間で早期修了。SDMでは、デルフト工科大学やスイス連邦工科大学への研究科派遣留学や、MITに研究インターンシップ滞在。神戸大学大学院システム情報学研究科特命助教、青山学院大学理工学部経営システム工学科助教、立命館大学食マネジメント学部准教授・立命館EDGE+R副総括責任者などを経て2023年4月より早稲田大学創造理工学部経営システム工学科教授。持続可能なビジネス・社会システム研究、一般民間人宇宙滞在のための快適ECLSS、働きがいや生産性などの人の情報を起点としたサービス生産システム設計に従事。文部科学省国立研究開発法人審議会臨時委員(宇宙航空研究開発機構部会)、内閣府クールジャパン・アカデミアフォーラム構成員、尾道市ウェルビーイング政策アドバイザー、IFIP WG5.7 member、日本経営工学会理事、日本創造学会理事、サービス学会理事などを務める。

 

伴地 芳啓(早稲田大学基幹理工学部 講師) 

早稲田大学理工学術院 基幹理工学部 講師。博士(工学)。2018年早稲田大学基幹理工学研究科表現工学専攻修士課程修了。同年、早稲田大学基幹理工学部表現工学科助手として着任。2020年には同研究科博士課程後期を修了し、博士(工学)の学位を取得。その後、助教を経て、2022年より現職。人間の状態を多角的に理解し、より快適で質の高い環境の設計を目指し、人間工学とデータサイエンスのクロスオーバー領域で研究に従事する。生理、心理、物理的な多様なデータに基づき、AIやIoTといった先端技術との連携を積極的に推進し、人間の状態を推定する研究に注力。機械学習や統計解析などデータサイエンス的アプローチを駆使し、複雑な人間工学的課題の解決に取り組む。

 

【開会挨拶】

天野 嘉春(早稲田大学 研究推進部長/基幹理工学部 機械科学・航空宇宙学科 教授)

 1991年早稲田大学理工学部機械工学科卒業。修士、博士課程を経て1994年早稲田大学理工学総合研究センター助手。2000年早稲田大学専任講師。2008年スイス連邦工科大学ローザンヌ校客員教授。エネルギーマネジメントシステムの最適設計に関する研究に従事。国内唯一のFieldComm GroupのFoundation Fieldbusの公認教育サイトを持つIONL(産業用オープンネットワーク・ラボラトリ)を2006年から主宰。2010年から月惑星探査用Active X-ray Spectrometer開発のPI。2014年9月からは早稲田大学スマート社会技術融合研究機構(ACROSS)内に設置した、動力エネルギーシステム研究所の所長を務める。2014年度から2016年度まで早稲田大学理工学研究所副所長。2017年から2019年まで早稲田大学理工学術院総合研究所の副所長。IEC TC65-JWG14, JWG17 international expert、および国内委員。一般社団法人電子情報技術産業協会 制御・エネルギー管理専門委員会およびWG1連携制御 アドバイザー 兼FEMS-TF主査。エネルギーシステムの研究者からなる国際NPOであるECOS International IncorporatedのFounding Member であり、2023年度からSecretariat of Executive Council。

 

【閉会挨拶】

朝日 透(早稲田大学理工学術院 先進理工学部長・研究科長/教授)

 福井県生まれ、東京育ち。都立白鴎高校卒。1986年早稲田大学理工学部応用物理学科卒業、1988年物理学及応用物理学専攻修士課程修了、1992年同専攻博士(理学)、2007年経営学修士を取得。早稲田大学グローバル科学知融合研究所所長、ナノ・ライフ創新研究機構副機構長、2024年9月より、早稲田大学理工学術院先進理工学部長・研究科長を務める。学際的研究を推進し、イノベーション人材の育成に取り組む。ムーンショット型農林水産研究開発事業目標5の「地球規模の食料問題の解決と人類の宇宙進出に向けた昆虫が支える循環型食料生産システムの開発」副プロジェクトマネージャーおよび「藻類と動物細胞を用いたサーキュラーセルカルチャーによるバイオエコノミカルな培養食料生産システム」プロジェクトメンバー、JST創造科学技術推進事業(ERATO)「山内物質空間テクトニクスプロジェクト」プロジェクトマネージャー、尾道市ウェルビーイング政策アドバイザー。「サスティナブルな未来食の普及に向けた産官学共創コンソーシアム」会長を務める。専門はキラル科学、生物物性科学、結晶光学、機能性薄膜、対称性の破れ、循環型食料生産システムの研究。

 

【司会】

松本 綾香 (早稲田大学大学院 先進理工学研究科 先進理工学専攻 一貫制博士課程2年)

 2020年早稲田大学本庄高等学院卒業、2024年早稲田大学先進理工学部生命医科学科卒業、現在、早稲田大学生物物性科学研究室(朝日研究室)に所属。専門は物理化学、キラル科学。2023年、シンポジウム「モレキュラーキラリティー2023」にてBest Poster Presentation Awardを受賞。2024年4月より、早稲田大学本庄高等学院で非常勤講師を務める。学生団体Beyond 2020 NEXT PROJECT幹事長、国連を支える世界こども未来会議PJ、SDGs教育カリキュラムPJ、アントレプレナーシップ教育PJメンバー。

 

【実行委員】

久米川 夏穂(早稲田大学 国際教養学部 2年)

 2023年度よりBeyond 2020 NEXT PROJECT幹事メンバー。これまでに同団体にて、「高校生のためのビジネスモデル構築講座」「自分の強みを活かすリーダーシップとは?-リーダーを支える側からその在り方を探る-」「-学校生活をデザインする-なんとなくの毎日から抜け出すためには?」などで実行委員長を務める。興味分野は、ギフテッド・タレンテッドの傾向がある子どもたちを対象とした教育、デザイン、そして、建築。

他数名

 

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